離婚などの家事事件を中心に、幅広い分野で経験を積んできた、法律事務所大地の井川先生。現状の知識に満足することなく、日々アップデートを重ねています。そんな先生に事務所の特徴や今後についてなどインタビューさせていただきました。
所属弁護士会:千葉県弁護士会
【保有資格】
弁護士
先生が弁護士になったきっかけは？
織田裕二さんがドラマで弁護士役を演じているのを小学生の時に見たことをきっかけに、弁護士という職業を知り、漠然と興味を持ちました。
また、私自身の経験から労働問題に関心を持ったことや、法科大学院がちょうど設立されたタイミングだったこともあり、弁護士になることを決意しました。
法律事務所大地の特徴って？
当事務所の特徴は、それぞれの弁護士で役割分担ができているところです。私は離婚などの家事事件の経験が豊富で、髙井弁護士は債務整理や民事・刑事事件、中島弁護士は医療問題や企業法務といったように幅広い分野に対応できる体制が整っています。
相談者の方とお話しする際は、わかりやすい言葉で説明することを心がけています。法律用語は難しいので、極端な例を挙げながらご理解いただけるように努めています。
また、相談の際は厳しめの見通しをお伝えするようにしています。もちろん希望通りの結果になることが望ましいですが、弁護士に依頼するには費用がかかることなので、希望通りに進まなかったケースも想定した上で、起こりうるリスクなどをお伝えしています。
「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、リスクも含めてご検討いただいた上で、依頼するかどうかをご判断いただいています。
以前は家事事件といえば「離婚」か「遺産」が中心でしたが、近年は婚姻期間中に男性が子育てに参加するようになったので、別居中や離婚後の面会交流、養育への関わり方など、離婚そのものだけではなく、その周辺の家庭裁判所での事件が増えていると感じています。
ご相談の際は、「こんなことまで話してもいいのか」と気にされる方も多いので、まず法律論は置いといて、何があなたにとってベストなのかをお聞かせいただくようにしています。
仮にベストな結果にならなかったとしても、それにできる限り近づけることも弁護士の仕事だと思うので、常に着地点を意識しながら、どのように進めていくべきかを考えるようにしています。
依頼者との連絡方法は基本的にご希望に沿っていますが、最近ではLINEでのやりとりも増えています。打ち合わせ前に書面をLINEでお送りし、目を通していただいた上で、細かい点を電話でお話ししたり、実際にお会いして打ち合わせをしたりしています。
事前に内容をご確認いただくことでイメージがしやすくなり、比較的スムーズに打ち合わせが進められています。
また、電話に慣れていない方も多いので、いきなり電話をするのではなく、まずご都合のよい時間をお聞きしています。電話のタイミングが合わず、すれ違いが起こるとお互いに時間のロスになってしまうので、予定を決めてからお電話するようにしています。
1度お会いした方で、直接お会いできるエリアにお住いの方であっても、例えば、お子様がまだ幼く外出が難しい場合などには、柔軟にWEBでの打ち合わせにも対応しています。
今後の弁護士業界についてと先生の展望を教えてください。
東京では弁護士の分業化が進んでいます。私が弁護士になった頃は、まずどこかの事務所に所属し、最終的には1人で開業するという自営業志向・経営者志向の弁護士が非常に多い時代でした。
しかし、ここ数年はサラリーマン志向の司法修習生が増えてきた印象です。大きな組織で働きたいと考える人が増えてきたのかもしれません。
大きい組織の場合、最初から分業制であることが多く、興味がある分野や最初に経験した分野を継続して担当していることが多いと思います。
そのため、担当分野以外の対応ができない弁護士が、今後はさらに増えていくのではないかと思っています。
私は今でこそ家事事件をメインに扱っていますが、弁護士になった当初は、刑事事件から裁判員裁判などありとあらゆる事件を担当してきました。
そうした経験を一通り積んだ上で、最終的に自分に合っているもの、そして人から求められている分野をメインに据えていきました。
人生における問題を解決するうえで、家事事件・民事事件・刑事事件を明確に分けることはできません。
また相談者からの質問も、法律的な質問だけではありません。それでも相談者にとっては1つの問題である以上、分業化だと対応に限界があると考えています。
弁護士は日常生活に密接した問題を解決していく仕事なので、法律の知識だけでなく、一般常識を含めた複合的な知識と経験を持った弁護士がより必要とされていくだろうなと思っています。
私が弁護士になった当初からのモットーは「士魂商才」です。武士の魂と商人の才覚を併せ持った弁護士になりたいと思っています。
弁護士事務所を立ち上げ、規模が大きくなるにつれて、事件対応よりも経営が中心になっていく先生もいらっしゃいますが、私は経営だけに専念するのではなく、弁護士としての職務を全うしながら事務所を運営していきたいと考えています。そのためにも、学び続ける姿勢は欠かせません。
現在は色々と便利なツールが出てきているので、そういったものも活用しながら、依頼者の利益につながる最新の情報を取り入れ、「依頼してよかった」と思っていただける弁護士でありたいと考えています。
