各クライアント企業様にとっての、知財の“かかりつけ医”でありたいと考えている岡田先生に事務所の特徴や今後の展望などインタビューさせていただいた。
立教大学兼任講師(知的財産権)
メディア掲載多数
先生が弁理士を志した理由は?
元々大学の研究所で勤務していました。研究者は0から1を生み出す仕事なのですが、その仕事が自分には難しいと感じていました。弁理士は、研究者、発明者の方が生み出したものを×αで、1というアイデアを100にでも1000にもできる仕事なので、0から1を生み出す研究者よりも自分に合っていると思ったのがきっかけです。
パール国際特許事務所の特徴って?
発明者ありきの仕事なので、弁理士ができることはそのお手伝いです。
綿密なコミュニケーションを取ること、可能な限り直接会って話をすることを重視し、目の前の1件1件にできる限りの対応をしています。実際に相談に来られている中小企業様は、打ち合わせ回数も多く、長い時間を使っています。その甲斐あってか、1度依頼していただいたお客様は長い期間ずっと依頼し続けてくれています。
相談に来られた方には、こちらの考えはもちろん伝えますが、意見の押し売りをしないことを意識しています。特許を取ろうとした際に、専門でやっているのでノウハウや過去の経験の蓄積はありますが、特許の技術を生み出すのも使うのもお客様なので、「使える特許」を取得できるようお客様の意見を受け入れながら、こちらも提案をさせていただいています。
今後の弁理士業界とその中での先生の展望について教えてください。
2、30年前は、弁理士のお客さんになる人は大企業が多かったのですが、近年では中小企業も増えてきています。中小企業の場合、特許だけでなく、その周辺の商標や意匠などをどう組み合わせていくのかなど、幅広いところまでサービスを提供していく必要があるのかなと思っています。
弁理士業界は、お医者さんの専門医と同じように、ある技術分野専門の弁理士も必要ですし、知財を含めて全体をサポートする弁理士も必要なので、ある程度分業化していく可能性もあると思います。
特許を1つ取る時に、出願するだけの作業であれば弁理士1人でなんとかなりますが、いろいろな技術を他の会社が持っていて、その権利を侵害しないように開発し、その中で適切な権利を取得するとなった時に1人でやりきるには厳しい部分があると思います。また、訴訟や他の会社との交渉になると弁護士さんとチームを組むことも必要です。そんな時に交渉や訴訟に強い弁護士、特定の技術分野に強い特許事務所をこちらが仲介して依頼できればと考えています。1人で全部やるよりは得意な仕事分野を見ながらうまく協力し合うことができればと思います。